ご署名くださった皆様(大学、日本学術会議)
代表です。一昨日、本日と北朝鮮がミサイル発射をしました。特に一昨日は日本列島上空を横切り、Jアラートが作動しました。日本国をめぐる安全保障環境の緊迫化は、麻痺してしまうくらいの異常事態が続いています。
前回の配信 で書きました「日本学術会議の研究インテグリティ」についての続報です。
調査が足らず、補筆版をお送りします。
長文失礼します。
日本学術会議が今年になって科学者委員会が研究インテグリティなる文言を出してくる一年前には、内閣府の統合イノベーション戦略推進会議で、以下の決定がなされておりました。
内閣府の「統合イノベーション戦略推進会議(第9回)」(令和3年4月27日)において、研究インテグリティの確保に係る政府の対応方針として、「研究活動の国際化、オープン化に伴う新たなリスクに対する研究インテグリティの確保に係る対応方針について」が決定されました。
本決定を受けて、文部科学省から、大学・所管研究機関等に対して、研究インテグリティの確保に関する取組を進めていただくよう周知・依頼をしております。
(政府の対応方針(令和3年4月27日 統合イノベーション戦略推進会議決定))
https://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/integrity/index.html
それを受けて、各大学・研究機関等は取り組みを進めています。
「研究インテグリティ 大学」で検索するとすでに一部の大学では研究インテグリティに関する方針を策定しています。
しかし文科省、内閣府の研究インテグリティに関する文書と日本学術会議の研究インテグリティに関する文書は全くの別物と考えていいと思います
https://www8.cao.go.jp/cstp/kokusaiteki/integrity/gaiyo_202209.pdf
https://www.mext.go.jp/content/20211201-mxt_kagkoku-000019002_1.pdf
https://www8.cao.go.jp/cstp/kokusaiteki/integrity.html
https://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/integrity/index.html
↑文科省、内閣府
https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/gakutai/pdf/ronten25-1.pdf
https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/gakutai/index.html
↑日本学術会議
文科省・内閣府と日本学術会議のpdf資料をそれぞれ見比べましたが、文科省、内閣府の方は主眼は外国への技術流出などへの対策です。
https://www8.cao.go.jp/cstp/kokusaiteki/integrity/gaiyo_202209.pdf
https://www.mext.go.jp/content/20211201-mxt_kagkoku-000019002_1.pdf
しかし日本学術会議は技術流出についてはうやむやにし、デュアルユース技術の分け方や軍事技術、世界の開かれた科学者コミュニティなるものに非常に固執している感じです。全くの異質です。
https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/gakutai/pdf/ronten25-1.pdf
↑日本学術会議のpdfの方のp.1下半分では、科学技術の軍事転用の可能性とそれを防ぐための研究インテグリティという概念を拡張する、と述べています。
その背景には、今日の科学技術、とりわけ先端技術、新興技術がもつ用途の多様性 ないし両義性の問題がある。しかもそれらの分野では通常、基礎研究(Basic Research) と応用研究(Applied Research)を明確に分かつのは困難であり、仮に基礎研究と認 められる場合であっても、研究者の意図しない用途への転用可能性を排除することは できない[7]。国際学術会議(ISC)も 2021 年 11 月に『グローバルな公共善として の科学』というポジションペーパー[8]を発出し、多くの研究に両義性があることに注 意を促し、核分裂反応の発見を引き合いに「ほとんどすべての研究には潜在的なリス クと利益があり、考えられるすべての用途が明らかになる前に必ずしも制御できると は限りません」と述べている。したがって、科学技術そのものを潜在的な転用可能性 に応じて評価することはもはや容易とは言えず、より広範な観点から研究者及び大学 等研究機関がそれを適切に管理することが求められている。そのためにも、今日の新 興科学技術の性格、その両義性についての精密な分析が必要となっている。 現状では、このような問題に対処するための一つの考え方として、研究インテグリ ティ概念の拡張が議論されている。
同p.3の「2.論点 (1)科学と政治、科学と国際政治の関係の歴史的変遷」では第二次世界大戦の総力戦、ウクライナ戦争、冷戦、国際的に開かれた世界のアカデミアの重要性などに言及。
(長いので引用は省略します)
上記引用部分から分かるのは、文科省・内閣府の研究インテグリティは「外国への技術流出対策」に主眼を置いているのに対し、日本学術会議の研究インテグリティは文科省・内閣府のものに背乗りする感じで、巧妙に言葉をすり替え、「デュアルユース技術の切り分け」「相手がロシアだろうが中国だろうが、開かれた研究、国際交流バンザイ」という自分たちの意見を載せています。
各大学は研究インテグリティへの方針等の策定を進めています。これが、文科省・内閣府に準じたまともなものなのか、日本学術会議に媚びた、変質したものなのか、警戒監視を怠ってはいけないと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
本当は色々水面下で動いておりますが、皆様方にご報告できるのはおそらくあと数か月かかるかと思います。
また末筆で大変恐縮で有り、本当は真っ先に書かねばならないのですが、ウクライナの国民に一日も早い平和と自由がもたらされますよう、ただただ祈るばかりです。
Україна назавжди вільна !
ウクライナは永遠に自由です!
代表
***私たちの仲間にようこそ!心より感謝申し上げます!
2017年2月12日に活動開始しまして5年半以上が経過しました。
大学署名累計4,695筆(前々回9/21配信から2筆追加)、日本学術会議署名で累計5,454筆(前回9/21配信から1筆追加)のご署名がありました。
新規にご署名くださった方々、ありがとうございました。ともに戦ってまいりましょう。今年も増やしてまいります!
①「すべての大学は、防衛研究(軍事研究)の自由を保障してください」
https://www.change.org/Daigaku_Bouei_Kenkyu
②「日本学術会議は防衛研究(軍事研究)禁止声明を撤廃、ガイドライン・倫理規定・審査規定の策定を中止し、全大学に防衛研究の自由を保証するよう勧告してください」
https://www.change.org/Gakujutsukaigi_Bouei_Kenkyu
自由と科学の会 防衛研究の自由を求めます!
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