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お待たせいたしました!!勇気ある2名の大学の先生方からの被害の告発をお届けいたします。 (2020.12.17)
地方C大学D教授の証言
私はかつてA大学B教授との異分野連携による共同研究として検知システムの構築を継続しておこなっていた。本研究の成果さらに発展させて、武装集団による公共の場所でのテロ攻撃を未然に検知できるシステム構築を目指して防衛装備庁による研究公募に応募することにした。
それぞれの所属大学では、すべての学外からの研究助成制度への応募にあたっては担当係を通じて行うことになっていたため、事前に申請内容について相談を、それぞれの所属する大学の担当係で行った。私の所属する大学では、防衛研究に応募することを却下はしないが、大学の置かれている状況を考えて、自主的に取り下げてほしいとの学長より直接、説明があり、学長判断ということもあり、申請をあきらめざるをえなかった。
本研究は、テロ対策という現在の世界情勢に適合したテーマであるだけでなく、もしこのまま研究を継続していれば現在のコロナ禍での安全・安心な社会形成への貢献も期待され、自らの判断で応募を取り下げざるを得なかったことは極めて残念に思っている。
ちなみに、この時、申請を取り下げたことによって、共同研究者の研究継続が不可能となり、現在、共同で開発したデバイスのさらなる研究展開は停まってしまい、テロ検知への応用研究は事実上中断している。
その一方で、こうした判断を行わざるを得なかった学長の立場も十分理解はしている。日本学術会議が率先して防衛研究を反対しており、地方の一大学としては、その決議を簡単に無視できるものではない。さりとて、防衛研究を大学としても否定はできない。それらを考えての学長の苦渋の決断であったとも思っている。事なかれ主義と批判されるかもしれないが、これが地方の一大学の取り得ざる得ない状況であり、そこには学問の自由も大学の自治も何も存在していないことを実感する。
現在、日本学術会議の在り方が問われているが、任命権者としての総理の責任と学問の自由がすり替えられている。日本学術会議は大学そのものではなく、あくまで政府に対する政策提言などが役割の機関であり、その委員を任命するにあっては、大学有する高度な自治と学問の自由とは無関係であると考えます。さらに、委員の選定にあたっては、現職委員が次の委員を推薦できるシステムがあり、その推薦課程や審査などは極めて閉鎖的であると思います。一度、委員となると代々、その委員の仲間が任命される傾向にあるのではないかと感じる。
さらに、日本学術会議の地区科学者懇談会 各県の幹事については、全く選考課程も任期も不明で一度任命された者が長期間居座って、地区会議を自分の主義主張の場としている状況もあることを知ってほしいと思う。こういったことに対する問題意識も無い状態で、多額の国費を消費していることも顧みず、徒に学問の自由を唱えることは末端の研究者としては片腹痛い思いである。
国立E大学教員F氏の証言
数年前、私は自分の研究の中から,ある技術シーズを思いつき、それにについて様々な解析・検証を行った結果、非常に有望であることが判明し、学会発表も行いました。しかしながらそのシーズを実証するための試験装置の研究資金(数千万円程度必要)がなく、それを実証するための算段を考え続けていました。
それからしばらくした後、ある学外組織と研究課題について議論を行ったことがありました。その際、私が提案した技術シーズのことも話題に上がり、興味を示してくれたのです。それをきっかけにその学外組織との共同研究の話が持ち上がりましたが、ここで問題になるのは研究費用の確保です。当然ながらそこで外部資金獲得に動きました。
防衛装備庁が安全保障技術研究推進制度を設立した際、私のアイディアと非常に適合する分野に助成対象になっていました。しかし、同制度が設立された時から、様々な左翼系団体が同制度を非難する活動を始めていて、所属する大学からは応募を見合わせて欲しいと言われました。しばらくした後、私の大学では、安全保障技術研究推進制度に応募を認めない方針を打ち出しました。
共同研究の打ち合わせの中で、この研究テーマで最も外部資金が取れやすいのは、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度だろうと言われました。しかしながら私の所属する大学では、同制度への応募を認めておりません。そのため、防衛省以外の省庁の助成金に応募したり、検討したりしたこともありましたが、当該研究内容が助成金の募集分野と一致しなかったこともあり、採択には至っていません。
実施する研究分野と研究助成金の募集分野と一致していることは、外部資金獲得の重要な条件でもあります。折角、研究内容に即した外部資金募集があるのに、大学側が許可してくれないため、外部資金を取れない状況が続いています。そのため共同研究の話も殆ど進んでいません。
昨今、学術会議の件がニュースに取り上げられるようになってきました。本学が安全保障技術研究推進制度に応募を認めない方針を出したのは、2017年3月の学術会議が出した声明が大きな影響しているのは、ほぼ間違いありません。菅首相の学術会議任命拒否が学問の自由を侵害しているという批判もありますが、学術会議は研究機関ではなく科学技術政策に対して提言を行う政府組織の一つであります。任命拒否によって,科学技術政策の提言にどのような影響があるのか、それを考える必要があると思います。
その一方で、学術会議もまた学問の自由を侵害する、憲法違反の声明を出したことを真摯に反省すべきだと思います。
以上の2名の先生方の体験談は、Youtube動画にもしております。併せてご覧ください。
今まで色々な大学の先生方からメールや、大学上層部からの圧力の音声データなどご意見を頂戴しましたが、聞こえてきますのは、日本学術会議やマスコミ、学内外反対派教員、大学上層部の権威の凄まじさです。
大学上層部で、防衛研究応募について、玉虫色の方針を示しておきながら、内実は「脅迫」「忖度の強要」をして教員の防衛装備庁への研究応募を差し止める事例は数多く聞きました。身バレが怖い、大学を追い出されると、公開については慎重にして欲しいという要望が多数です。それでも見ず知らずの私を信用して証言を下さった先生方には感謝しかありません。
もし大学の先生方で「安全保障技術研究推進制度への応募」について、大学からの禁止などの体験談を語ってくださる方がいらっしゃれば、是非とも当会にご連絡をください。
info★liberty-and-science.org (★を@に変えてください)
大学内部での情報統制
何人もの大学の先生方から、 「科研費など他の研究資金の公募情報はこまめに大学からメール等で来るのに、防衛省研究資金だけは一切情報を知らされない。応募しようとしても日本学術会議声明のせいで却下される」という話を聞きました。 大学内部では陰湿な情報統制が行われています。(2022.4.23)
研究内容の審査
「日本学術会議は軍事研究を禁止せず、審査制度を各大学に設けよと言ってるだけ」と擁護される方がいます。
防衛省研究を認可した筑波大学なども研究内容を審査しています。実はとても危険な話です。
科研費なども、安全保障輸出管理や研究倫理に抵触しない限り申請はフリーパスです。防衛省研究だけが審査・検閲され、差し止められるのです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/10605
「軍事研究」批判 筑波大学長「内容で判断」
>永田恭介学長は定例会見で「お金の出どころではなく内容で判断した。軍事研究ではない」と反論
読売新聞に先生の被害事例の掲載
読売新聞(オンライン限定記事)にて、「金属素材を研究する60歳代の国立大教授は昨年、声明を踏まえた大学の反対があったため、防衛省が資金を提供する研究推進制度への応募を断念した」という記事が掲載されました。
当会のスタッフや協力者の先生ではありませんが、全国に多くの研究者の先生方が苦しめられている実態がまた一つ、表に出ました。
[政なび+]軍事研究か否か 2021/02/10 11:30 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210209-OYT1T50263/
※会員限定記事ですので読売新聞読者会員以外はお読みになれません。当方はこの記事について読売新聞社との許諾契約は結んでおりませんので、転載は控えさせていただきます。
月刊正論に、大学の防衛研究禁止の特集
2021.3.1発売の月刊正論に、大学の防衛研究禁止の特集が組まれております。2名の大学教員の先生が匿名で大学の防衛研究禁止の被害を告発しておられます。メディア掲載(2)にも掲載しました (2021.2.25)
月刊正論2021年4月号(特集 軍事忌避の異常)
【特集:軍事忌避の異常】
■匿名対談 現役学者が告発 軍事研究禁止の実態
■本誌編集部/大学はこうやって軍事研究を禁じる(リスト付き)
筑波大学F教授 カーボンナノチューブの研究
初のSタイプの研究であり、反対派は研究中止を狙ってしつこく署名活動を行い、執拗にF教授や上層部に圧力をかけているようです。
↑例の反対派の署名です。
F教授の研究を、あの北海道大学の事件同様、【自発的な】途中辞退に追い込む算段のはずです。
F教授は2020/10/17放送の日曜報道THE PRIMEにも取材を受けており、「市民団体から批判を受けている」「”軍事研究”だから”人殺し”の研究だからやめてください(と言われている)」という発言をしています。
筑波大学については、反対派「市民団体」だけでなく、日本共産党も赤旗紙面で批判しています。公党による大学への圧力としか考えられません。
また、応募を認可した永田恭介学長の再選に絡み、難癖をつけ、失脚を狙う動きもあります。
筑波大学長選への批判は「いちゃもん」 再任の永田恭介学長ら正当性訴える 東京新聞 2020年10月21日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/63374
筑波大での軍事研究反対 研究者ら抗議の申し入れ
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-03-12/2020031214_01_1.html
「市民」団体から筑波大学への圧力の模様です。2020年3月11日(大学後期入試前日)に集団で押しかけています。
北海道大学M教授 船体流体抵抗低減の研究
北海道大学のM教授「船体流体抵抗低減の研究」は、反対派の圧力と思われる何らかの力により【自発的に途中放棄に追い込まれました】
これについては、2020年10月の日本学術会議の騒動をめぐり、記事が出ました。
https://jinf.jp/weekly/archives/32608
当初の原稿では「学術会議幹部は北大総長室に押しかけ、ついに2018年に研究を辞退させた」としましたが、学術会議幹部が北大総長室に押しかけた事実はありませんでしたので、「学術会議からの事実上の圧力で、北大はついに2018年に研究を辞退した」と訂正、となっております。
北大事件について当会の意見を述べます。この事件は、
①当該研究を行っていたM教授が自分の純粋な意思で放棄した
②北大上層部が学術会議の軍事研究禁止声明を錦の御旗や葵の印籠のように笠に着た、あるいは何らかの学内外の圧力に屈したり、日本学術会議に忖度したりしたなどの理由でM教授に研究放棄を強要した
③日本学術会議が本当に圧力をかけたか、「わかっているよね」というような忖度を北大やM教授に強要した
上記いずれかだと思われます。当初の記事では ③日本学術会議の圧力があった として騒動になりましたが、その証拠は今は消えました。
しかし、①M教授の純粋な意思で放棄した事は考えられません。自らのキャリア・信用に傷をつけるからです。
②③いずれか又は両方であれば、日本学術会議・北大・北大内外の圧力に屈してM教授が研究放棄させれたことになり、言い逃れのできない「学問の自由のの侵害」です。
北大事件については、必死になってフェイク・デマだと主張する向きがありますが、その焦りこそ、反対派が「学問の自由侵害」という真実の暴露を極度に恐れている証左です。
世論は「学問の自由侵害」を許してはくれません。
北大M教授の契約は3年契約(2016年度~2018年度末)でした。
それが2018年6月に【自主的に】研究辞退した報道が明るみになりました。前述①の「教授が純粋に自分の意志で研究途中放棄した」はあり得ません。キャリアも信用も破壊する行為になります。北大独自の判断か、学術会議に忖度したのか圧力があったのか、全て闇の中にあります。
https://www.sankei.com/life/news/180608/lif1806080027-n1.html
↑当時の報道記事です。
これについては傍証になりますが、当時教職員からなる反対派団体が北大上層部に圧力をかけていたことは証拠として(彼らのサイトに)現在でも残っています。
https://www.facebook.com/peace.hokkaido/posts/1311615912280799
【魚拓】【声明「北海道大学総長の軍学共同容認に反対し、責任ある説明を求める」… – 北海道の大学・高専関係者有志アピールの会 | Facebook (megalodon.jp)
東京大学理学部・戸谷友則教授の力強いご意見
東京大学理学部天文学科の戸谷友則教授が、産経新聞のインタビューに答え、大変力強い意見を発信してくださっています。我々の主張と全く同じです。
戸谷先生は、天文学会における「軍事研究禁止」の方針に真っ向から異を唱えてこられた勇気ある著名人です。また、SNS上では実名で日本学術会議の軍事研究禁止に異を唱えておられる先生方もたくさんお見掛けするようになりました。心より勇気をたたえ、陰ながら応援させていただきたいと思います。
学術会議への警鐘 学問の自由は政府に与えられるものか 東大教授・戸谷友則
2020.10.26 産経新聞 (有料会員限定記事)
https://special.sankei.com/a/politics/article/20201026/0001.html
以下一部引用*
学術会議の新会員は会議内で選考され、政府に推薦される。
誰がどのような根拠で推薦されたのか、一介の研究者には毎回何の説明も無い。
偉い先生の私的なクラブであればそれもよいが、学術会議は全ての研究者の代表とされ、政府の内部機関として存在し、大学や研究者の行動を制限できるほどの力を持っている。
その非民主的に選ばれたごく一部の研究者の団体が、全ての研究者に画一的な価値観を押しつけて、自由を縛ることが許されるだろうか。
軍事研究禁止の声明により、多くの大学は防衛装備庁の研究費助成に応募することを禁じ、それまでの研究が止まってしまう研究者もでてきた。
以上引用終了**
国会議員超党派議連による圧力
詳細は反対議連ページに記載しておりますが、超党派議連が反対派と手を組み圧力を加え続けてております。国会議員による学問の自由の侵害です。