【ご報告】信州大学大学院が自衛官等入学拒否の文言を撤回! 

ご署名下さった皆様方。代表です。
コロナウイルスの感染拡大がピークアウトを迎えた感はありますが、まだまだ感染者は多く、特に医療関係のみならず、接客業・飲食業関係の関係者の方々の厳しい状況は察するに余りあります。ご無事をご祈念申し上げます。

用件は1件です。今年4月に配信しました、信州大学大学院で自衛官等を入学拒否している問題につきまして、大学側からの返答が来まして、ご報告と総括をしたいと思います。

そもそもの発端は、4/3に当会ホームページで発信しましたが、信州大学大学院(総合理工学研究科修士課程)の募集要項の中に、「軍人・軍属の身分を有しながら出願及び在学することはできません」という一文があったため、当会で問題視し、twitter等で発信させていただきました。
http://liberty-and-science.org/?p=1796

twitterで発信を続けていたところ、9/19に発信したツイートが、著名人フォロワー様などを経由して大規模に拡散され、1000以上のリツイート、1400以上のイイねを頂きました。

ところが急展開がありました。改めて調べたところ、つい先日の9/13に発表された学生募集要項(2022年4月入学 B日程)では、(p17)軍人排除の文言は無くなっていたのです。
代わりに、外国人留学生をに向けての安全保障輸出管理の文言が新規に追加されていました。これは非常に驚き、そして納得のいく正常な募集要項です。
「10. 安全保障輸出管理について(外国人留学生の方へ)
信州大学では,「外国為替及び外国貿易法」に基づき,「国立大学法人信州大学 安全保障輸出管理規定」を定めて,貨物の輸出,技術の提供,人材交流の観点から外国人留学生の受入れに際し,厳格な審査を行っています。 外国人留学生の方は,本学に出願する前に,希望する指導教員と十分な打合せを行い,以下の事柄についてあらかじめご了解ください。」
https://www.shinshu-u.ac.jp/graduate/scienceandtechnology/202204_21Wbosyuyoukou_B.pdf

問題にしていた2021年度4月入学の募集要項および、2022年4月入学 A日程(今年5月14日発表)では軍人排除の文言は堂々と掲載されておりました。
https://www.shinshu-u.ac.jp/graduate/scienceandtechnology/d3216d778333fdcb0afac837f6150a8f_1.pdf

https://www.shinshu-u.ac.jp/graduate/scienceandtechnology/202204_21WbosyuyoukouA.pdf

それを受け、当会として、以下2点の質問をメールで信州大学様にさせていただきました。(若干文言は変えております)

1点目。総合理工学研究科修士課程受験に当たり、
・学業の傍ら予備自衛官をしている学生
・防衛省職員
・幹部自衛官
・在日米軍基地従業員
・徴兵後予備役軍人である中国人や韓国人などの外国人留学生(外為法や安全保障輸出管理の問題もあるが、それとは別の問題として)

についてのB日程(9/13発表)およびA日程(5/14発表)の出願資格の可否はどうなのか?

2点目。上記について。
A日程で自衛官入学拒否ともとれる文言を差し挟んだことの意図は何か?
そしてB日程でなぜか文言が無いのはなぜか?

そして先日大学側から回答が来ました。(若干文言は変えております)

令和3年春期以前公表の総合医理工学研究科(総合理工学専攻・生命医工学専攻3年制)及び総合理工学研究科各専攻における募集要項の注意事項において,「軍人又は軍属の身分を有しながら出願及び就学することはできません。」という文言が記載されておりました。
この文言は,文部科学省の国費外国人留学生募集要項において「渡日時及び奨学金支給期間において,現役軍人又は軍属の資格の者」を対象外とする記載を引き写したものであり,自衛官等の出願を排除する意図はなく,また本学においてそのような規定はございません。
しかしながら,本件について外部よりご指摘をいただき,誤解を生じさせる可能性があるため,令和3年秋期以降公表の募集要項から,上記文言は削除いたしました。

回答は以上です。

当会としては、「文部科学省の国費外国人留学生募集要項」という回答は全く別の問題であり、非常な疑問は残るものの、自衛官等の入学拒否ともいえる文言が消えたこと、代わりに昨今の安全保障輸出管理の強化を受けた文言に代わっていたことを以て、これ以上の大学側への質問等は控えたいと思います。
(参考)2022年度日本政府(文部科学省)奨学金留学生募集要項 研究留学生(pdf)
https://www.mext.go.jp/content/20210510-mxt_gakushi02-000014806-01.pdf

また、ご多忙の中真摯にご対応をいただき、またご心労をおかけした信州大学職員や学長様はじめ学内上層部の方々に、心より敬意を表したいと思います。
また、A日程とB日程では文言が違うちぐはぐな感じですが、文言削除を勝ち取ったのは、もしtwitterでの拡散やフォロワー様・ご署名様たちの意見拡散が理由だとすれば、当会の大勝利です。

それまで軍人排除の文言を掲載しておきながら、B日程から文言を削除したことの経緯・顛末は学内の事ですので推測の域を出ず、知る由もありません。

大学側の回答にある「文部科学省の国費外国人留学生募集要項」や、安全保障輸出管理の強化が真相だとしても、「軍人・軍属の身分を有しながら出願及び在学することはできません」は、自衛官等入学拒否と言われても仕方がない文言です。
現に、大学側も回答で自ら述べている通り、「誤解を生じさせる可能性」があるのです。

入学試験は大学の業務の中でも最高度に厳密性・公平性が求められます。
自衛隊が軍隊か否か?という禅問答のような話がありますが、グレーな議論がある以上、受験生の読み方によって「自衛官が受験できるの?どっちなの?」と解釈が変わる文言を掲載することはすべきではありませんでした。どうしても掲載するなら、「軍人は受験できません(ただし自衛官・予備自衛官は除く)」若しくは「軍人は受験できません(自衛官・予備自衛官含む)」など、誰が読んでも明瞭な判別が出来るように書くべきだったのです。
少なくともここ近年、自衛官・予備自衛官の方は信州大学への受験を見合わせたと思います(実際にいたかは別にしまして)。

それが是正されたのは、4月から当会がtwitter等で発信し、それがフォロワー様やご署名様、ご支援者様たちの拡散により、大学もまずいと思ったのではないでしょうか。
現に「外部よりご指摘をいただき」と大学は回答しています。

本当に、皆様方には感謝いたします。

今後も、どこの大学でも身分職業による入学拒否を許さず(留学生については厳密な安全保障輸出管理の原則の下で)、学問の自由を守り抜く世論喚起をしていきたいと存じます。

自衛官入学拒否と同様に、引き続き「防衛装備庁研究の禁止」も日本学術会議および全大学で撤回に動かしていく必要があります。
論理的に破綻していますが、反対派は自衛隊・防衛省への生理的嫌悪感だけを原動力にして活動しています。
そして、暗黙の圧力を現場教員にかけ、応募辞退に追い込んでいます。
http://liberty-and-science.org/damage-cases/

我々はSNS上でしか活動できません。反対派のようにマスコミや活動家を抱き込んではいません。
しかし、大勝利を掴みました。

今回信州大学の関係者様には大変なご心労・ご苦労をおかけしたことは、改めて申し訳なく思いますが、国民の学ぶ権利に係る問題ですので、防衛装備庁研究自由化とともに(信州大学様は防衛装備庁研究禁止です)、今後とも真摯に議論を重ねていただきたく思います。

尚、最後になりますが、今回のtwitterでの騒動で、反対派と思われる方々からもご意見を頂きました。
「自衛隊は憲法上軍隊ではないから信州大学にはあてはまらない」というものが主です。
では、その方たちは別の場では、「自衛隊は憲法違反だ」と騒いでいたのではなかったのでしょうか?
また、その論理ですと防衛省自衛隊が軍隊ではないなら、防衛装備庁研究も軍事研究ではないはずです。
以上、ご自分の主張の矛盾について真摯に向き合ってほしいと思います。

私達は、この成功を、防衛装備庁研究の自由化へと大きくつなげて発展させていきたい、そう思います。
皆様方、今後ともよろしくお願いいたします。

今回の配信は以上です。

繰り返しになりますが、コロナ感染が心配です、どうか皆様方、ご自愛ください。

代表

***私たちの仲間にようこそ!心より感謝申し上げます! 

2017年2月12日に活動開始しまして4年半が過ぎました。
大学署名累計4,545筆(先月8/29配信から2筆追加)、日本学術会議署名で累計5,224筆(前回9/17配信より1筆追加)のご署名がありました。

新規にご署名くださった方々、ありがとうございました。ともに戦ってまいりましょう。今年も増やしてまいります!

※途中辞退者(署名趣旨間違い、身バレ困る等の諸事情により申し出あった方々)を除く
今までも、大学関係者など(同姓同名もあるでしょうけれど)数多くのご署名をいただき、本当に感謝しております。

当方では皆様方のメールアドレスは管理しておりません。この一斉送信だけが皆様方との絆です。
ご意見などありましたら、お気軽にメールをください。

***2大署名を今後ともよろしくお願いいたします

①「すべての大学は、防衛研究(軍事研究)の自由を保障してください」  
http://chng.it/66tVw6rZ
②「日本学術会議は防衛研究(軍事研究)禁止声明を撤廃、ガイドライン・倫理規定・審査規定の策定を中止し、全大学に防衛研究の自由を保証するよう勧告してください」  
http://chng.it/cSJq7nbq

他の署名への署名・拡散のご協力もお願いいたします。
Twitter
https://mobile.twitter.com/YesDefenseStudy

自由と科学の会  防衛研究の自由を求めます!
http://liberty-and-science.org/

YouTube自由と科学の会チャンネル開設!チャンネル登録よろしくお願いします!
適宜動画を追加していきます!
https://www.youtube.com/channel/UC2q3rtWkehBBcJ4tZzfzQJA

【New!】「経済安全保障と研究インテグリティ(シリーズ第4回)」
https://www.youtube.com/watch?v=-79XUNMm-xs

「大学から防衛装備庁研究を禁止させられた先生方の体験談(シリーズ第3回)」
https://www.youtube.com/watch?v=2EMrzhDeF78

「身近にある軍事技術(シリーズ第2回)」
https://www.youtube.com/watch?v=3myXOPKUkeU

「日本の大学で武器の研究をしているの?(シリーズ第1回)」
https://www.youtube.com/watch?v=3iGpiNDiJc0

賛助会員募集中!現在30名様ご登録!(目標100名様)Paypalで月々200円!現在赤字での活動にどうかご支援を!
http://liberty-and-science.org/fund/

ご提言・情報・ご意見・アイデア・取材依頼などは、お気軽に下記のアドレスまでメールください。今後の運動の参考にさせていただく場合もございます。
特に大学関係者の方からのご意見や、安全保障技術研究推進制度にまつわる内部情報、体験談などをお待ちしております。
メール info★liberty-and-science.org (★を@に変えてください)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA